歯周病とは、口腔内の細菌が歯と歯ぐきの隙間（歯肉溝、四周ポケット）に停滞し、そこで炎症を起こして、 歯ぐきからの出血や歯ぐきの下の骨（歯槽骨）の吸収といった症状を引き起こす疾患です。 慢性的な疾患で、長い年月をかけて叙々に骨の吸収が進行し、末期には歯を支える骨がほとんどなくなって、 歯が動揺し抜け落ちてしまいます。このような細菌は歯石として歯面に沈着し、また、増殖し、深部へと進行していくのです。 一般的な治療法は、原因菌の除去、歯石除去、再発予防のブラッシング指導が主で、吸収した骨をもどすことは一部には可能ですが、 ほとんどが歯周病の進行抑制の治療となります。したがって、早期治療・予防が最も効率的です。

じつは、歯石のもとになっているのは歯垢です。歯垢をくっつけたままずっと放っておくと、細菌の死骸と唾液の成分（リン酸カルシウム）とが混ざりあって、硬く変質してしまいます。それが歯の表面にくっついたものが歯石です。
歯肉の内側のさらに奥の方にも沈着するので、歯周病を悪化させます。

歯石はとても硬いので、歯ブラシで磨いてもなかなか取れません。あまり強く磨きすぎると、歯や歯ぐきを痛めてしまいます。定期的に歯医者さんで歯を検査してもらい、その時に取り除いてもらうのが一番確実です。

口腔内がきれいになったら、患者さんにご自分でメンテナンスをして頂き、口腔内の炎症の程度により1ヶ月〜1年毎に来院していただくと、歯と歯ぐきが健康な状態で保たれます。

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