●男、30歳の節目●
店を出て上機嫌で家路をたどる。
左腕には念願の腕時計。
間違いなくオレのものだ。
うれしくて何度も見てしまう。
まんまとセールストークに乗ってしまったような気もするが、妙な説得力があった。
店員の言葉を思い返してみる。
「いつか…よりも、その分長く一緒にいられるほうがいい、か」
言葉にしてつぶやいてみた。
店内で見たカップルの幸せそうな笑顔を彼女のイメージに重ねてみる。
案外結婚も悪くないかもな。
となると…どんなプロポーズを彼女に贈ろうか。
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