●幸せの瞬間●

その夜、彼女と話し合ってみた。
なんのことはない、彼女もオレと同じ気持ちだった。

「一緒にいたいから帰りを待つ」
「彼女に喜んでほしいから朝食を作る」
どっちも同じだ。

義務感やガマンじゃなく、自分がそうしたいからするだけのこと。
お互いの気持ちを理解することができて、ふたりで笑ってしまった。

それからは、彼女が遅くまでオレの帰りを待っていても、「ただいま」と笑顔で応えられるようになった。
オレが節約を心がけると、彼女は「ありがとう」と言ってくれる。

気の利いたことができなくても、こんな毎日が続いていくことがきっと「幸せ」なんだと思う。
そう、きっと、なんてことない普段の生活の中でも、幸せを感じる瞬間なんて、いくらでも転がっているんだ。

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