鮮度を保ってさらにエコ!人類を救う!? 第6世代容器 /完成の裏にあったのは熱烈な「しょうゆ愛」
開栓して数日たったしょうゆが、黒く変色して風味が落ちていたことはありませんか? そんな悩みとはオサラバの画期的な商品が大人気だ。常温保存ができ、開けた後も作りたてのおいしさを保つヤマサ醤油の「鮮度の一滴」。この独特な容器は三条市の悠心という会社で作られた「PID(パウチ・イン・ディスペンサー)」というもので、開封後も内容物の鮮度を保つスゴイ発明品なのだ!液体の毛細管現象を利用して注ぎ口の特殊フィルムの内部に、ミクロの水分の膜が「面」で密着してフタをする。一言で言うのは簡単だが、流体力学、内容物の浸透圧、素材、真空密封…高度な技術を注ぎ口に凝縮し、作られている。悠心の二瀬社長はPIDのことを「第6世代容器」と呼ぶ。「1960年前後に開発された紙容器やペットボトル以来、約50年間は新たな容器が発明されていませんでした」と社長。PIDはペットボトルの6分の1の資源で作れるエコな商品で、世界的な人口増加に対する水分確保の手段として有効だという。いずれは人類を救うかも? 壮大な話だけど、その初めの1歩がなぜしょうゆなのか?
社長は悠心の設立前に、PIDの論文を発表した。