かつてのまちの姿を次世代に伝える「思い出マップづくり茶話会」
“発酵するまち”長岡市のユニークなまちづくりを牽引する宮内・摂田屋エリア。JR宮内駅から醸造蔵が立ち並ぶ摂田屋に向かって県道370号線沿いを歩いていると、目を引く建物が見えてきます。「秋山孝ポスター美術館 長岡(APM)」です。
JR宮内駅から徒歩3分ほどで「秋山孝ポスター美術館 長岡(APM)」に到着。入館料はなんと無料!摂田屋はここから徒歩7分ほどで、駅を起点にゆっくり散策を楽しみたいエリアです。
こちらは長岡市出身のイラストレーターでグラフィックデザイナー、秋山孝の世界に浸れる美術館。建物は大正時代に建てられた旧北越銀行をリノベーションしたもので、登録有形文化財に指定されています。中に足を踏み入れると、天井が高く開放感たっぷりの空間にビビッドカラーで描かれたイラストレーションのポスターが展示され、その奥の金庫室だった部屋には週末オープンのカフェ「APM cafe」も。地元ならではの発酵を生かしたスイーツやドリンクが楽しめます。
●リンク秋山孝ポスター美術館 長岡(APM)
宮内・摂田屋のまちづくりに重要な役割を担っているのは、このAPMと2020年10月にオープンした摂田屋地区情報発信・交流拠点施設「摂田屋6番街 発酵ミュージアム・米蔵」、美しい鏝絵(こてえ)の蔵が地域のシンボル的な存在である旧機那(きな)サフラン酒製造本舗などを運営する「ミライ発酵本舗株式会社」。2020年の春に始動した、このフレッシュな会社が今回の地図づくりの仕掛け人です。プロジェクトを担当した坂詰夏鈴さんにAPM cafeでお話を伺います。
ミライ発酵本舗のマネージャー、坂詰夏鈴さん。宮内小学校と宮内中学校で学び、摂田屋で育った地元っ子です。
まず、宮内・摂田屋の地図づくりが始まった経緯について聞いてみました。
「きっかけは、今年1月に『な!ナガオカ』の主催で行われた『宮内摂田屋TOWN MEETING』です。この地域のこれまでの歩みとこれからについて、まちづくりに携わるメンバーが語り合うイベントに、地域住民の方々が来てくださいました。終了後に『昔はこのあたりに映画館があって、あそこは銭湯だった。賑やかだったんだよ』などと昔話ですごく盛り上がっていて、なんだかおも