新潟県上越市のえちごトキめき鉄道(鳥塚亮社長)のリゾート観光列車「雪月花」が2019年10月22日、乗客2万人を達成した。同日正午過ぎ、チャーター便の停車に合わせ、直江津駅ホームで記念セレモニーが行われた。
「えちごトキめきリゾート雪月花」は2016年4月23日に、同社初のリゾート観光列車として運行を開始した。銀朱色の外観と沿線の風景を最大限に生かすパノラマウィンドウの車両が特徴で、県産品を使った和モダンの豪華な車内で特別なフレンチや和食、新潟の酒などが楽しめ、人気を呼んでいる。
見事2万人目となったのは千葉市在住の今井和宏さん(77)。喜寿記念に妻の彰子さん(70)と新潟、長野の紅葉スポットを中心に巡る2泊3日のツアーに参加し、初めて雪月花に乗車した。この日は前日に宿泊した十日町市の当間高原からバスで上越妙高駅に到着し、同駅発で妙高高原駅で折り返し糸魚川駅に向かう午前便に乗り込んだ。
セレモニーでは、今井さんがくす玉を割るとトキ鉄社員をはじめ、乗り合わせた他の乗客も拍手で祝い、鳥塚社長が記念の花束を贈った。今井さんは「若い頃からついているので、車内で放送があった時、もしかしたら自分かもと思った。千葉は山がないので山の景色がよく、妙高山も見えた。料理もお酒もとてもいい」と上機嫌。妻の彰子さんも「雪月花は広々して快適。山の景色が奇麗で良かった」と話した。
同社によると、運行開始から約3年6か月での2万人達成は、目標通りの順調なペース。当初は今月12〜14日の3連休中に達成予定だったが、台風19号の影響で運休が相次ぎ、22日にずれ込んだという。
9月9日に就任したばかりの鳥塚社長は「雪月花は地域を代表するものとして、リピーターも増えご満足いただいている。今後は地元の方への展開や、白い雪に雪月花の赤い色が受ける台湾や中国からのインバウンドの受入態勢も整えていきたい」と意気込んでいた。
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◇トキ鉄のリゾート列車「雪月花」運行開始(2016年4月23日)
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◇豪華車両で