開架はなんと早朝7時!バラエティ豊かな選書が魅力
田んぼと山に囲まれる長岡市与板地域。
長岡市の市街地から車で約20分、のどかな田園風景の中に照覺寺は静かに佇んでいます。出迎えてくれたのは、住職の竹内清史さんと妻の美穂さん、そして清史さんの母・幸子さん。ののさま文庫は幸子さんを中心に、3人で運営しています。
照覺寺の境内。訪れた日はハロウィンが間近とあり、カボチャやオバケモチーフの色とりどりの装飾が施されていました。
温かみのある手書き看板。住職作の俳句が目を引きます。
オープン日は毎週日曜と月曜。開館は午前7時からで日曜は午後3時、月曜は正午12時まで。「朝7時から開く図書館」はかなり珍しいですが、朝活として読書に没頭したい方に喜ばれているそうです。
お寺×本の非日常空間。ソファに座ったり、畳に寝ころんだり、自由に読書を楽しめます。
「中へどうぞ」と案内され、寺内に入ってみると驚くのはその本の数! 2000冊以上の本が並んでおり、小説・実用書・図鑑・絵本・マンガ・写真集・コミックエッセイ・レシピ本などあらゆるジャンルがそろっています。お寺の蔵書と聞くとどこか古めかしいイメージが漂いますが、こちらは往年のベストセラーから新刊まで取り扱いのセンスが良く、本好きがうなるラインナップです。
「スイーツ」をテーマに選書した特設コーナー。
大人が楽しめる絵本をピックアップ。幸子さんおすすめのマンガも並びます。
広島県在住の本仲間「まりちゃん」により寄贈された本が並ぶコーナーも。
過去に「な!ナガオカ」でも紹介した松田ペットの看板写真集『例の看板』とカプセルトイの豆本、同作者の同人誌『ちほうとくぐらし』も発見!
棚ごとにテーマがあり、大人向けの小説や絵本、長岡の歴史・文化、仏教、幸子さんの思い入れが深い「京都」など、どれも興味深いセレクトです。本を借りられるのは一人3冊まで、貸出期間は1カ月間あるので、自宅でゆっくりと読書を楽しめます。
若い人がお参りに来ない……存続危機からの再生をめざして
照覺寺内にののさま文庫が誕生したのは、2022年8月のこと。取り組みを始めたきっかけは、お寺へお参りする若い世代が激減したことへの危機感でした。
「お寺の行事といえば、年4回の法要です。お経や