公開日2022.08.25

最終更新日2024.02.13

【美Visionプロジェクト】新時代の女性リーダーに聞く近未来の展望と美しき経営学 Vol.4

公開日2022.08.25

最終更新日2024.02.13

【美Visionプロジェクト】新時代の女性リーダーに聞く近未来の展望と美しき経営学 Vol.4

ライフ

新潟県

Komachi編集部

新潟で働く女性たちに、もっと輝いてほしい。「美Visionプロジェクト」は、第一線で活躍する経営者･幹部の熱い思いを発信し、理想的な働き方のヒントを届けることを使命にスタートしました。美的センスにあふれ、ビジネススキルにも長けている8人が、テレビ・雑誌・インターネットで、ライフスタイルや成功体験をお伝えします!

今回の記事では、新潟Komachi 8月25日発売号に掲載された4人のリーダーを、誌面未掲載記事を交えて、より深くご紹介いたします。

Princess.Rose/kitchen Lea　オーナー　坂上久美子さん

【Profile】株式会社成翔上級アドバイザー。地元･村上市で10年ほどリンパケアサロン「Princess.Rose」を経営し、独自開発の「Mind-K式リンパケア（R）」の養成講座も開校。今年6月、同市にテイクアウトの手作り惣菜店「kitchen Lea」をオープン。

人のために仕事をして楽しむもの

■衣装：ワンピース（AECA BLANC 28,600円）、サンダル（Luca grossi イタリア WH 28,600円）、バッグ（mica della valle 35,200円）、ネックレス（WARTZ 22,880円）

経験を通じて知った仕事の本来のあるべき姿

心と体のトータルメンテナンスを提供する隠れ家サロン「Princess.Rose」のオーナーを務める坂上久美子さん。健康栄養士の資格を生かし、今年6月には地元である村上市に手作りにこだわった惣菜店「kitchen Lea」もオープンしました。美容に食…次々と活躍のフィールドを広げる坂上さん、その原動力となっているのは自身の経験でした。「娘を妊娠した際、体調不良に陥りまして…妊娠中はもちろん産後も回復せず、めまい、動悸、発汗、高熱に襲われる日々。結果、バセドウ病ということがわかり、長期間、薬に頼る生活を余儀なくされました」。

「今後は株式会社を設立し、村上市に雇用を生んで、100年企業を目指し社会貢献していきたい」と坂上さん。

その後、2人目のお子さんを出産。肌荒れやむくみ、肩凝りがひどく、自分でリンパを流すことを学び、リンパマッサージにたどり着いた坂上さん。「体調や肌荒れがよくなり、私もこの道を極めてみようかなと…ちょうどその頃、一人親になったこともあり、子どもたちとの時間を作りたくてリンパケアサロン『Princess.Rose』を開業しました」。クチコミで広まったサロンは、延べ1,000人を超えるお客様を施術。リンパケアの技術や最新の情報などは関東に行って学ぶことが多く、「地元にも学校があれば、他の人も気楽に学べるのでは」と考えた坂上さんは、商標登録を取り、独自開発「Mind-K式リンパケア（R）」の養成講座も開校しました。

また、妊娠中は血圧も高く、食事指導や食に関わる勉強を積極的に行っていたという坂上さん。さらに飲食店に勤めていいた経験も。それらの食にまつわる経験をもとに、自作の料理をＳＮＳに投稿し始めたところ大好評。自作のラーメンスープやチャーシューを作っては「お家ラーメン屋さん」としてSNSに投稿し、たくさんの方にお家ラーメンを食べてもらっていたそう。その際掛けてもらった「おいしいよ」という言葉と笑顔が、坂上さんの過去を修正し「私にもできる!」といった強い自信をもたらしてくれました。

自作の料理をSNSに投稿したところ大好評。kitchen Leaでも販売しているラーメンは特に人気の一品です。

そして、子育てが一段落したタイミングで、新潟市中央区西堀前通にある飲食店「OHANAの輪」で月に一度「久美子食堂」を開催するように。「食事って365日するものですよね。なので、食事を食べた瞬間に『食べられてよかった』『また頑張ろう』って、幸せで前向きな気持ちになってもらいたいんです。これまでのさまざまな経験や人との出会いを通じて、仕事ってただ賃金をいただくだけのものではなく、人のために仕事をして楽しむものだと思うようになりました。私のように、その人にはその人なりの、いろいろなVisionの描き方があるということを、より多くの方に知っていただきたいです」。

店舗情報

店舗名	Princess Rose.
住所	村上市山居町2-15-23
TEL	090-9670-1552
外部リンク	https://sakaue654.wixsite.com/princessrose

店舗情報

店舗名	kitchen Lea
住所	村上市山辺里2119-1
TEL	090-9569-9286

■撮影協力／ダイアテラス上所Ⅱ街区　新潟市中央区上所3-10-1　TEL 0800-800-2282　営業時間 10時～19時

坂上さんのインタビュー動画はこちらから→

株式会社日野屋玩具店　代表取締役社長　櫻井道子さん

【Profile】1974年、株式会社日野屋玩具店の次男である櫻井正夫さんと結婚。一姫五太郎の子宝に恵まれ、現在は孫とひ孫を合わせ26人の大家族に。2000年、代表取締役社長に就任。趣味はフラダンスとスポーツ吹き矢。

会社は絶対つぶさない必ずバトンタッチをします

■衣装：サンダル（Finn comfort ドイツ 33,000円）、バッグ（mononogu bag 20,900円）、スカート（Manue Reve 20,900円）、イヤリング（WARTZ 11,880円）、ネックレス（（WARTZ 32,450円）　 ■家具：ソファ 620,400円～、ソファテーブル 176,000円、飾り棚477,400円（すべてdomani）

お客様の不便を便利に地域を支える企業でいたい

黄色と青の看板でおなじみの「COMG!」。新潟県内に14店舗を構えるモバイルコミュニケーション＆エンターテインメントショップです。経営を担うのは創業124年を誇る老舗企業･株式会社日野屋玩具店。1992年にテレビゲームに特化した「COMG!」ブランドを立ち上げ、現在はスマホやタブレットの販売などを中心に、法人企業向けのソリューションサービスも展開しています。そんな老舗企業の代表取締役社長を務める櫻井道子さん。時代の変化を敏感にくみ取り、業態を変え、会社を発展させてきた敏腕社長でありながら、6人の子どもを育て上げたワーキングマザーでもあります。「６人とも出産の直前まで仕事をし、産休明け、すぐ仕事にカムバック。今では孫が8人、ひ孫が2人、26人の大家族になりました」。

家族や社員を大切にし、地域に貢献できる会社であることをモットーに、さまざまな時代を走り抜けてきました。

毎日忙しく、休みは月に一度の定休日のみ。それでもさまざまな場所にご主人と一緒に足を運び、自分の目で見て、経験することを大切にしてきました。「畳の水泳では泳ぎは上手になりません。経験したことは、成功も失敗も全て自分の財産になります」と語る櫻井さん。玩具店だった頃に見学に行った地方の玩具店、そのほとんどが現在は存続していないそうです。「玩具店からテレビゲーム、携帯電話サービス、法人企業向けのソリューションサービスと、時代とともに柔軟に変化してこれたことは本当によかったと思っています。『嫁だから、頑張らないと!』って自分を奮い立たせてきました。そのかいあって、玩具店の看板を124年守ることができています」。

「自分の家族、社員の家族がいることを忘れないこと、地域のお客様から頼りにされていることを私達は忘れてはいけません」と櫻井さん。

お客様はもちろん、家族や社員を大切にし、地域に貢献できる会社であることをモットーにさまざまな時代を走り抜けてきた櫻井さん。「お客様に『この店で買い物してよかった』と満足していただけるようなご提案を常に心がけてきました。今後もお客様の不便を便利に、お困りごとを解決できる情報発信基地として、絶えず努力していく企業でありたいと思っています。会社は絶対につぶしません。必ずバトンタッチをする強い思いがあります」。7月からはロンドンブーツ1号2号の田村淳さんを起用したテレビＣＭがスタート。さらに来年には長男･正明さんと社長交代、ご主人との豊かな隠居生活がスタートします。「次なる目標は家族30人! これからは孫や子どもたちとの時間を大切にしながら、のんびり隠居生活を楽しみたいと思っています。それまでもう少し、社員たちと力を合わせて頑張ります!」。

店舗情報

店舗名	株式会社日野屋玩具店
住所	新潟市西区坂井砂山3-13-10
TEL	025-268-6181（代表）
外部リンク	https://www.comgnet.com/

■撮影協力／ヤマシタ亀田店　新潟市江南区早苗2-525　TEL 025-382-6181　営業時間 10時～19時

櫻井さんのインタビュー動画はこちらから→

株式会社トアイリンクス　代表取締役　佐藤ユウキさん

【Profile】大学で霊長類を学んだ後、東京の大手求人広告会社を経験し、2008年新潟にUターン。「人と人とを結ぶ」というコンセプトで起業。婚活事業、起業家応援事業、広告制作事業、ライフデザイン事業などを手掛けている。

いろいろなご縁を結ぶ中継地として活躍できるように成長

■衣装：ワンピース（ottod’Ame イタリア 33,000円）、バッグ（mica della valle 35,200円）、ストール（AECA BLANC 22,000円）、ネックレス（WARTZ メノウ･水牛 32,450円）、ネックレス（WARTZ ベージュ 28,380円）、ベルト（mononogu 7,700円）、イヤリング（WARTZ 19,580円）

一人でも多くの方が望む人生を歩めるように

2008年、家庭の事情で東京から新潟にＵターンした佐藤ユウキさん。地元で就職活動をする際、東京では考えられなかった、女性としてのハンデを目の当たりにしました。「当時は女性＝事務職で制服を着てお茶くみ、が当たり前なことにカルチャーショックを受けました。東京で培ったスキルを活かしながら、子育て･介護などが両立できる職場がなく、その後ご縁があって入った会社が4ヶ月で倒産してしまいました」。お客様を残して会社をなくすわけにいかないと、そのまま事業を引き継ぐことを決意した佐藤さん。1歳の子どもと病気を抱えるお母様の面倒を見ながらの起業。佐藤さんいわく「金なし、コネなし、経験なし…開業資金は20万円、実家の6畳1間からのスタート。でも、なんとか起業できたんですよ」とのこと。

「事業を継続するには、目先の利益だけでなく長い目の利益と、社会課題を解決できるかの視点も大事」と、佐藤さん。

12年前の社会には浸透していなかった「少子化対策」「脱孤独死」、それらを掲げて始めた婚活事業は“出会い”というだけで怪しまれたり、冷遇されることも多かったそう。しかし、「家族を作る仕事は、今の日本で一番いい仕事」と感じていた佐藤さんは性別や年齢、環境によらずに持てる能力を発揮できるように創業当初からテレワークの導入、パラレルキャリア、特に仕事と生活を両立できるような会社作りをしてきました。

従業員もお客様も、関わるすべての人が幸せな人生を送れるように考えて、仕事を作っていくのがやりがいです。

「女性の企業というと、よく『女性は好きを仕事に』とか言われるんですが、好きだけじゃ仕事になりません! 正当な利益を作れるか、社会の課題を解決できるか、それによって誰かを幸せにできているか…そういった視点がないと、継続的な事業として成立しません」。従業員やお客様、関わる人すべてが幸せな人生を送れるようスタッフの個性を活かし、現在では婚活事業から広告制作、ライフスタイル事業まで多くの事業を担う企業に。そんな多岐にわたって事業を手掛ける佐藤さんの思いは一つ、「いろんなご縁を結ぶ中継地として活躍したい」ということ。

「いまだに人脈もコネもないままなので、私たちの事業や働き方に賛同してくださるお客様が中心です。この12年間、ほぼ毎年スタッフが出産や介護をしては誰かがサポートしている、そんな会社です（笑）。もちろん男性スタッフも。一人でも多くの方が、自分の望む人生を歩めるよう、いろいろなご縁を結ぶ中継地としてお役に立ちたいんです。そんな頼れる場として活躍し続けられるよう、今後も成長していきたいと思っています」。

店舗情報

店舗名	株式会社トアイリンクス
住所	新潟市中央区新和1-6-20 アーク笹出
TEL	025-290-7613
外部リンク	https://www.twoailinks.com/

■撮影協力／ダイアテラス上所Ⅱ街区　新潟市中央区上所3-10-1　TEL 0800-800-2282　営業時間 10時～19時　

佐藤さんのインタビュー動画はこちらから→

澤音楽事務所　代表　澤敬子さん

【Profile】1989年岡まゆみとして「人生がまん坂」（作詞:いではく氏、作曲:遠藤実氏）でデビュー。1992年澤敬子に改名。歌手活動に加え、ラジオ、テレビCMのほか、月岡温泉にあるカラオケパブ「KEIKO」のオーナーとしても愛されている。

自分の中にある歌情熱を持ち続け歌い続けたい

■衣装：スタイリスト私物　■家具：ソファ392,700円～、リビングテーブル 64,900円（すべてmoda en casa）

夢はヒット曲！諦めず継続することが大事

今年でデビュー34周年を迎える歌手の澤敬子さん。2021年リリースした「ほろ酔い節」は、自身のYouTubeチャンネル「澤敬子チャンネル-sawa keiko ch」で再生回数3万回に及ぶ勢いです。ちびっ子カラオケ大会への出場をきっかけに、歌手になることへの思いが強くなっていったという澤さん。数々の大会で賞を受賞し、夢の実現へと着実に実力を付けていきました。そして、1989年に岡まゆみとして「人生がまん坂」で歌手デビュー。

「一見華やかな芸能の世界。でもそこは激しい競争の世界でもありました。ステージではいつも和服。デビュー当時、一人で着物を着ることができず、泣きながら支度をすることもよくありました。でも『そんなことで諦めていられない！』と、持ち前の絶対諦めない精神を発揮して、日本舞踊を習いに行って名取（なとり）の称号を取得し、着付けも習得したんです」。

聴いているうちに、気持ちよくお酒を楽しみたくなる新曲「ほろ酔い節」。口ずさみやすいサビも印象的です。

とある出会いをきっかけに、作曲家の遠藤実氏を紹介された澤さん。後に恩師となる遠藤氏から「澤敬子」という芸名をいただき、2作目をリリースするタイミングで改名。敬いの気持ちを忘れないように、という意味を込めて付けられた新たな歌手名とともに、第二の歌手人生がスタートするはずでした。

「その頃、母を交通事故で亡くしてしまいまして…。その悲しみから家族全員抜け出せず、8年ほどブランクが空いてしまったんです。でもこのままでは天国にいる母にも申し訳ない、と。私の歌手活動を応援し続けてくれていた母のためにも、残された家族のためにも再び頑張りたいと決心し、2000年から歌手活動を再スタートしました」。復帰直後にリリースした「あじさい母情」は、亡き母への思いを綴った一曲。「歌詞のワンフレーズを歌う度、胸がいっぱいになっていました」と、澤さんは当時を振り返ります。

そんな苦しい時期を乗り越え、地道に活動を続けた結果、着実にファンを増やし、現在では歌手活動に加えて地元･新発田市のコミュニティFMで「澤敬子のよいしょ! こらしょね!」といった冠番組を持つほど。さらに、十日町市にある「松代そば善屋」のCMにも出演し、タレントとしての活動域も広げています。

「KEIKO」は月･火曜を除く20時～24時に営業（金･日曜のみ12時～16時営業）。カラオケ教室も開催しています。

「私の生き方はたぶん…かっこいいとは言えないし、くじけることもたくさんあります。でも、あきらめずに継続していくことが何よりも大事だと思っています。自分の中にある歌情熱が燃え続ける限り、歌い続けたいです。夢はもちろんヒット曲を生むこと! お酒を通じて四季を感じられる新曲『ほろ酔い節』、ぜひ皆様にも聞いていただきたいです」。