オリンピック2大会連続銀メダル、世界選手権2連覇など、フィギュアスケートで数々の偉業を成し遂げ、2024年5月に現役を引退した宇野昌磨さん。彼が企画から演出、キャスティングまですべてに関わったというアイスショー「Ice Brave」の新潟公演が7月で行われます。4月中旬、PRで新潟に訪れた宇野さんに、その魅力を聞きました！

Q. 新潟の印象は？

アイスショーや大会で4〜5回は来たことあります。新潟の皆さんはいつも温かく応援してくれる印象があって、今日、新潟に来てからも、「新潟に来ていただきありがとうございます！」という思いが伝わるような、温かい声をたくさんかけていただきました。

Q. アイスショーにはどのような思いがありますか？

競技者だったころは、自分にできるベストを尽くすというつもりでショーに出演していました。プロスケーターの今は、自分のベストというよりも見ていただける方にどれだけ楽しんでもらえるか、どれだけ記憶に残るショーにできるか、ということを意識しています。また、これまでは一出演者として関わっていましたが、今回はプロデュースしているので、皆さんが何を見たいのか？ どれだけ楽しめるだろうか？ ということを考えています。

Q. 今回のショーはどのような形でプロデュースしていますか？

ほとんど全てに関わっています。衣装、選曲、振り付け、キャスティングはもちろんですが、このポスターのビジュアル作成などにも関わらせていただいています。いろいろな方に協力いただきながらも、最終的には自分の判断で決めています。特に選曲や振り付けは、精力的に関わっていると思います。

Q. タイトルの「Ice Brave」に込めた思いは？

「Brave」には勇敢や強い気持ちという意味があります。競技者時代、自分が大切にしてきたのは技術面はもちろん、日々の練習や技術の向上などスケートに対する熱量や強い気持ちでした。そういった面で「Ice Brave」というタイトルは自分に通じるところがあると感じています。このビジュアル（ポスター）も、熱が伝わって氷が砕ける、そんなイメージです。アイスショーにも、いろいろなジャンルがあるんですけど、今回はタイトルのとおり、力強いイメージになっていると思います。

Q, プロデュースをしていて楽しい点、苦労している点は？

今回、アイスショーのプロデュースという大きな目標を任せられました。どうしたら良くなるのか？ と毎日考えているうちに、どんどんのめり込んでいき、精力的に取り組むようになりました。そんな目標に向けて取り組む日々が楽しく、やりがいや成長したいという気持ちにもつながっています。

一方で、みんなを導いたり発言したりすることには苦労しています。ひたすら自分ががんばったり、努力する姿を見せたりするのはこれまでもやってきたけれど、人に何かを教えるというのは難しいです。やっぱり自信を伝えないといけないのですが、自分自身まだスケートに課題が多く、十分な実力がないと感じているため、自信が持ちきれません。それでもプロデュースする立場として、なんとかしなければと思っています。

Q. ショーの見どころを教えてください。

見どころは全部です（笑）。すべてに自分で関わっているので、何か1つだけを見どころとしてあげることができないんです。すべての演目を見どころと言えるレベルにしたい、そう思っています。今回のショーで大切にしているのは、会場との一体感です。静かに見るアイスショーが多いのですが、今回はライブのように会場と一体になって楽しめるような内容にこだわっています。

Q. 練習は始まっていると思いますが手応えはいかがですか？

自分自身、すごく楽しく練習できています。メンバーのみんなも本当にがんばってくれています。今回、自分の過去のプログラムも多いのですが、自分一人じゃなく、出演者全員で滑るよう変更しています。観客の皆さんには「懐かしいね」という印象だけじゃなく、「すごいものを見たね！」と思ってもらえるよう、もっともっとがんばっていきたいです。

Q. 新潟のみなさんにメッセージを

新潟の皆さんには、いつも温かい声援をいただき感謝しています。今回は新潟でショーを開催させていただくという気持ちで取り組んでいます。チケットを購入して来場いただいた方に満足していただけるショーにしたいと思っています。今回のショーは、会場の皆さんと一緒に作り上げるショーになっています。ぜひ会場に来ていただき、一緒にこのアイスショーを完成させられるよう、ともに楽しみましょう。

「観客と一体になって作り上げたい」と繰り返し話していた宇野昌磨さん。「Ice Brave」の開催は愛知、福岡、新潟の全国3会場のみ。新潟はそのラストを飾る貴重な公演となります。ぜひ、会場で宇野さんたちと一緒にアイスショーを作り上げてください！