酷暑でグッタリした胃をクールダウンしてくれる冷やし麺。東京での盛り上がりとともに近年は新潟県内の多くのラーメン店でも、冷やし麺=冷やし中華、冷やしラーメンという概念を超える、新ジャンルの創作冷やし麺が登場しています。
そんなニュー冷やし麺を求めて訪れたのは、新潟市東区「SHINASOBA 颯々樹(ササキ)」。経験豊かな店主が「試行錯誤の末にたどり着いた味」という琥珀色に澄んだ清湯スープの「琥珀重ね醤油そば」(580円)など、価格を抑えながら「毎日食べても飽きない味」を追求するラーメン店です。
「SHINASOBA 颯々樹」の今夏の冷やし麺は「冷製チリトマそば〜鶏のササミの日本酒と塩麹漬けと自家製ジェノベーゼソース添え〜」(880円)。9月末までの夏季限定メニューです。鮮やかな赤いトマトスープにカッペリーニに近い細さの麺。見た目はほぼ冷製トマトパスタです。
まずは冷たーいスープから。むむっ。早くも一口目で「ここはラーメン店だった」と、思いを新たにするカツオ出汁と隠し味の大葉の香り。やや濃いめながら、トマト×カツオの出汁がブレンドして双方の旨みがじんわり。酢とはまた違ったトマトのフルーティな酸味が意外と「和」に合っていて新鮮です。
トッピングはスライストマトに水菜とトロり目の煮卵、そして優しい塩麹味の鶏ササミ肉は柔らか〜くてさっぱり。黒こしょうがピリッとスパイシーです。
ポイントは味変の楽しさ。レモンをぎゅっとしてサッパリと。ペースト状のバジルにニンニクなどで調味した自家製ジェノベーゼソースをインしてイタリアン風に。粉チーズでマイルドさをプラス。麺が減ってきたら冷たいカツオ出汁の割りスープを投入して、最後までヒンヤリいただくことができました。
どれも味の調和が計算されたトッピング。飽きずに食べる為だけでなく、吟味を重ねたスープを食べる人の好みで味わって欲しいという懐の深さを感じます。
ごまだれや醤油に頼らないイタリアンミックスな冷やし麺。「ラーメン店の冷やし麺」の可能性の広さを体感した一品でした。
【メニュー】
夏季限定 冷製チリトマそば 880円※大盛無料
琥珀重ね醤油そば 580円
銀淡麗塩そば 580円
中華そば 630円
■SHINASOBA 颯々樹(ササキ)
住所:新潟市東区新松崎2-3-5
TEL:025-384-4995
営業:11時〜15時、17時〜21時※スープなくなり次第終了
定休:火曜
席:27席